チリワイン。一昔前までは、ほとんどの方が意識しなかったキーワードでした。
しかし、ここ数年、ワイン愛好家だけでなく、ワインをあまり知らない方でもチェックするようになるなど、瞬く間に日本人に馴染みのワインとなりました。ここでは、そんなチリワインの魅力について解説していきます。
日本のワイン市場で輸入量1位のチリワイン
ワインと言えば、フランス。この見識は間違っていないのですが、実は日本に入ってくる輸入ワインの量だけでいえば、そんなフランスを抜いて堂々1位がチリワインなのです。
少々細かな数字ですが、2017年全期財務省貿易統計のワイン数量別で、ワイン参考資料2017によるとチリはフランスの約6300万ℓを大きく突き放し、約9000万ℓという数量でしたので、本当にチリワインは日本国内に多く入ってきているということがお分かりいただけたと思います。
この数量増加の秘密は、EPAという二国間協定の影響により、”ワインにあまり関税がかからず安く仕入れることができる”ということが関係しています。
さらに、安いだけでなく、美味しい。これが、日本人のニーズに合致したことでこの結果となっているのではないでしょうか。
安いのに美味しく高品質なのが魅力
さて、そんなチリワイン。数量はフランスをゆうに超えているのですが、金額量で見るといろいろと違いがあるようです。
先ほどの財務省の貿易統計の金額別だと、フランスが約964億円に対して、チリは約240億。5倍近くの金額差があるのです。コレだけ金額が違うのにも関わらず、品質の高いフランスワインよりも多く輸入されている理由は、やはり“味”が関係しています。
チリワインのコスパが良い理由としては、乾燥地帯であり、日照量も多いのでブドウが健全に育つこと。そして、広大な産地があり安定的に多くのブドウ品種を栽培することができることなど、さまざまな理由が関係しています。品質が高く、さらに価格も控えめということが、チリワイン最大の魅力なのではないでしょうか。
害虫が少なく農薬の使用も最小限なので自然派に近い
なぜ、チリワインはここまで注目されているのでしょうか。
実は、チリワインはフィロキセラというブドウ樹を根絶やしにする害虫がおらず、健全な自根のまま残っているのです。
日照量が多く、日本のように湿度が高くないためさまざまな病害がないというところもポイントのひとつ。こういった理由があるので、まず健全なブドウ栽培が期待できるのです。
さらに、チリワインは暑いだけでなく冷涼な地域も多く、近頃ではよりレベルの高いブドウを育てようと、栽培地が冷涼な場所へ移り始めています。
中心地以上に手がかかりますが、それでもヨーロッパなどに比べればずっと栽培環境が安定しているため、高級ブドウ品種も多く健全に栽培することができます。
広大な敷地で栽培できるだけでなく、それらを自然派に近い栽培方法で行っている生産者が多いため、安価で人気の高い白ワインや赤ワインが生まれているのです。
また、醸造にもこだわりが。フランスなどから、名門ワイナリーが進出しており、栽培技術の伝来によって全体のレベルアップもはかられています。
こういった相乗効果により、チリは品質が高く安いワインを造ることができているのです。
当サイトではチリワインについての知識やおすすめのチリワインを紹介
フランスワインやイタリアワインなど、伝統国のワインを愛していた筆者。しかし、近年のチリワインの品質の良さに感銘を受け、チリワインをより深く勉強し続けてきました。
ワイン伝統国に負けない品質でありながら、明らかに価格も手に入れやすいコスパの良さ。この魅力に気がついてしまったら最後、チリワインの虜になってしまうはずです。
とはいえ、チリワインについては、フランスワインに比べて情報が少なく、どういった産地でどういったワインが造られているのか、ということはあまり知られていません。
当サイトでは、チリワインの魅力をたっぷりと伝えるだけでなく、ワインの知識やおすすめのワイン通販サイト情報も加えてお伝えしていきます。ぜひ当サイトを利用して、チリワインの魅力について探求していってみてください。